ちのっぷすの読書覚書

『!』と思った文章や琴線に触れた言葉のメモ集

微生物のすごい世界

微生物に感謝!

表紙扉に

ヒトも動物も植物もみんな微生物に生かされている

とあります。

確かに、その通りなんだろうなぁとは思っていたけれど・・・思っていた以上に「すごい!」というか、そもそも微生物なしには、人間はもちろん、すべての動植物は生まれていなかったという事実に、あらためて驚き、畏敬の念さえ覚えるほど。

序章「地球の主人公は、人間ではなく、微生物だった?」の小見出し「地球を支える、姿は見えずとも圧倒的存在」には

その存在数を示す例として、地球上には、約10の30乗(1,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000)個という、0が30個もつく数の細菌が棲息しているという研究報告があります。観測可能な宇宙に存在する星の数は10の23乗個といわれるので、広大な宇宙に散在する星の数よりも、地球に棲む細菌の方が圧倒的に多いことになります。

と、俄かには信じがたい数字が出てきます。(それにしても、地球上の細菌数とか、どうやって調べるのか見当もつきませんが)

さらに

その重さも圧倒的です。地球上にいる細菌の重量をすべて足すと、全人類の総重量のおよそ1000倍になると推測する報告もあります。微生物は目に見えなくとも、数でも重さでも、地球上で圧倒的な比率を占めている生物なのです。

こちらもビックリ!ですよね?(同じく総重量をどうやって計算するのかも見当つきません!)

第1章「人間は微生物なしには生きていけない」には

私たちは、起きている時も眠っている時も、微生物とともに生活しています。その数は1000種類を超え、100兆個以上にものぼるといわれていて、これはヒトの体を構成する細胞の数約37兆個を大きく上回る数字です。腸内に棲む微生物(腸内細菌)に至ってはその重量は1~2㎏になるといわれています。

またまたビックリするような数字が。

ですが、ちょっと前までヒトの細胞数は60兆個(体重60㎏の場合)だと言われていたようだったのに、いつの間に37兆個になったのでしょう。

してみると100兆個といわれる微生物数も、変わるのかもしれませんが、いずれにしろヒトの細胞数よりは多いことは間違いないのでしょうね。

数字には面食らうばかりでしたが、「なぁるほど!」を膝を打ったのが、草食動物が草しか食べないのに、大きな身体を維持できている理由。

草の主成分であるセルロースを消化できないにもかかわらず生きていられるのは、微生物の働きなんだろうということはわかりますが、それだけではなかったのです。

ウシの第4胃(皺胃)は人間の胃と同じく胃酸を出して消化吸収をする最後の胃。

ということは、胃酸によって微生物は死滅、消化されたあとはタンパク質など栄養になるのだそうです。

つまり、ウシが草だけであれだけ大きな体を保つことができるのは、微生物が作る代謝物と、微生物自身が栄養となってウシを支えているからです。

う~~ん、微生物は滅私奉公してくれてるわけか~~。

ウシ反芻動物で、複数の胃を持っていることは知っていましたが、そういえばウマは?の疑問にもしっかり解説がありました。

ウマは、ウシラクダシカキリンと違って、胃は一つだけしか持っていないそうです。

そのかわり、腸に棲みつく微生物が消化の助けをしてくれるので、ウマは盲腸が大きなつくりになっています。

ウシやウマを家畜化できるのは、草があればどこでも生きていけるから、ともありました。

この本の主題はもっと深いところ(環境問題など)にあると思うのですが、個人的に「おお、そうだったのか!」とちょっとしたトリビア気分。

ほかにも皮膚常在細菌の話も大いに納得!面白かったです。