最終回
まずは前回も少しご紹介した南部鉄器職人の田山貴紘さん。(岩手県)2011年の東日本大震災をきっかけに30歳の時にお父様(伝統工芸士田山和康さん)に弟子入りされたそうです。
南部鉄器は、8種類もの砂や粘土などを混ぜた「鋳物砂」で鋳型を作ることから始まり、この鋳型が完成するまでには2週間以上を要すのに、そこから作られる鉄器は僅か5個ほどなのだとか。
p11に田山さんの大好きな一品として「あかいりんご」(りんごの形をした鉄瓶)が載っていました。まるで写真と見まがうばかりの精緻なイラストで、思わず欲しくなってしまったほど。
田山鐵瓶工房さんのウェブサイトはこちらです。
お次も前回お名前と言葉を紹介した東京額縁職人の栗原大地さん。
「東京額縁」と称されるのは、東京の伝統工芸品の一つだから。(知らなかった!)東京には42品目の伝統工芸品があり、その多くが「江戸〇〇」とか「東京〇〇」と言う名称です。
額縁は100均の物から、栗原さんのような職人さんの手作りによる物までピンキリでしょう。
栗原さんの額縁について紹介している動画を見つけましたので、貼り付けますね。 知ってるつもりの額縁について、知らないことが一杯。
「古美(ふるび)」と言う言葉も初めて知りました。
元々は「金物が古くなり深みが出てきたものに使われる言葉」ですが、p39によると
額縁の表面を、時間が経ったように、古めかしく仕上げること。
だそう。栗原さんがお勤めの富士製額のウェブサイト、および栗原さんのインスタグラムは以下です。
https://www.instagram.com/d1_frame/
三人目は 雛人形職人の望月琢矢さん。p71のプロフィールによると
1991年、静岡県生まれ。東京の大学に在学中に留学。海外ひとり旅をする。上場企業で働いた後、1923年に創業した家業の『株式会社左京』4代目に。静岡発の世界ブランドを目指す。
とあります。
雛人形は「分業」で作るそうですが、望月さんは、胴体専門の「衣装着雛人形職人」さん。
腕を曲げる角度とひじの位置で、美しさが決まる。
そうで、p73には
(前略)望月さんは最新の流行を読み、うでの角度やひじの位置などをマイナーチェンジ。古くから親しまれる雛人形を時代に合わせて進化させています。
とありました。
また、望月さんの大好きな一品として「青色の雛人形」も紹介されていました。
望月さんは「百聞は一見にしかず」という考えを大切にしています。すべて青色の雛人形を見てみたいと、着物の生地から作った一品も、ここから生まれました。はじめはお父さんから「売れない」と言われましたが、作ったら欲しいというお客様がたくさん。考えがしっかりしていれば届くのだと自信になりました。
望月さんはインスタグラムのほか、YouTube配信でも雛人形について熱く語っておられます。
https://www.instagram.com/sakyou.taku/
まだまだご紹介したい職人さんがいるのですけれど、タグが10個までしか付けられないので、3人のみとなってしまいました。
本書は子ども向けですが、これを機に伝統工芸についてもっと詳しく調べようと思います。最後にもう一度、本書を貼り付けておきますね。