お気に入りの2人の共作
《Guess How Much I Love You 》の Sam McBratney と Anita Jeram コンビによる素敵な絵本、本棚の整理をしていて見つけました!
購入したのはもう10年以上前になると思いますが、実は今まで読んだことがなく・・・整理する手を止めて、ページをめくってみたところ・・・
もう 最高!二人の良さ全開の、《どんなに きみがすきだか あててごらん》に勝るとも劣らないほどの秀作です。
DVDも付いていましたが、残念ながらリージョンが違い、我が家のプレイヤーでは再生できなかったので聴かずじまい。そのうち紛失してしまったようです。
3歳から7歳向けの絵本となっており、易しく読みやすい英語で書かれています。
邦題は《パパとママのたからもの》、直訳すれば《きみたちみ~んなお気に入り!》ってとこでしょうか?
Once upon a time
there was a mother bear,
a father bear,
and three baby bears.
から始まって、両親はこどもたちを寝かせつける時にいつも同じ言葉をかけていました。
You are the most wonderful baby bears in the whole wide world!
ある晩「どうして全世界中で一番素晴らしいってわかるの?」とこぐまたちは訊ねますが、お父さんぐまが優しく答えてくれます。(この答えに関しては突っ込めば「説明になってないよ」と思いますが、そこは突っ込むところじゃないでしょう)
ともあれ、こぐまたちはまた安心して眠りにつくのです。
ところが、しばらくすると新たな疑問が頭をもたげます。すなわち
Which one of us do you like most?
Who is your favorite?
We can't all be the best.
「僕たちの中で誰が一番好きなの?お気に入りなの?三匹とも全部一番にはなれないでしょ」ってわけですね。(パパ、ママを悩ます質問、あるある話!ですね)
ここでお父さんぐまは機転の利いた答えでみんなを再び安心させるのです。
一番目のこぐまを抱き上げ「ママがきみを見た時、こう言うのを聞いたんだ」
That is the most perfect first baby bear that anyone has ever seen.
同じように二番目のこぐまにも the most perfect second baby bear~
三番目のこぐまにも the most perfect third baby bear~
斑点があろうとなかろうと、男の子だろうと女の子だろうと、大きかろうと小さかろうとそんなことは全然関係なく、
You're all my favorites!
こぐまたちがこの上なく幸せに眠りについたことはいうまでもありません。
本文の最後のページに
For all my favorites:Sam and Daniel and Jack and Adam and EllaーS. McB.
For Joe,Danny,and KittyーA.J
と添えられていました。
英文だと挿絵担当のA.Jのような書き方(最後だけ andで結ぶ)が普通なのでしょうが、作家の S.McB.はこどもたち全員をand で結び、《全く同じ》であることを意図したように思えます。
ともかくもお二人の共作は、ほんとに素晴らしい!絶妙です!