ちのっぷすの読書覚書

『!』と思った文章や琴線に触れた言葉のメモ集

番外編

母に頼まれた本

前回の帰省時、無類の本好き(特に推理小説・歴史小説)の母から「なんでんよかけん、本ばいっぱい買うて送ってくれんね、西村京太郎とか」と頼まれていたので、近くのブックオフに行ってきました。

まずは名指しの西村京太郎は外せないので、作家「に」のコーナーで数冊を選んでカゴに。

「とにかくいっぱい」と質より量なので、110円のものばかり数冊選びましたが、中に1冊だけ「これはちょっと私も読んでみたいかも」と思ったものがあったので、4倍の値段でしたが、迷わず購入。

タイトルー《十津川警部 長崎 路面電車と坂本龍馬》ーに惹かれたからです。

へぇ~、西村京太郎が長崎を舞台にした十津川警部シリーズを書いてたんだぁ、と。

早速読んでみました。

やたら読点が目につき、頭の中での音読がブツブツ途切れる感じがして読みづらく、文体的には好みじゃありませんでした。例えば

この路面電車、長崎電鉄の写真も会社の方に何十枚も送られて来ており、その写真も、神山は、自分のカメラに入れていた。確かに、松本が気に入ったという、低床式の新しい5000形、三両編成の路面電車は、スマートである。

ね?ちょっと読点が多すぎて煩わしくないですか?「長崎電鉄の写真も会社の方に」とさすがにそこまでは打ってありませんでしたが。

これは中・高年によく見られるlineでのメールの打ち方に共通してますよね。

今の時代、手書きで執筆はしていないでしょうから、ワープロを使うようになって以来の変化なのじゃないかしら?

今まで西村京太郎の本、ただの1冊も読んだことはないのでそう決断するのは早計だけれど。

もう少し引用してみますね。

確かに、イギリスが、日本への入り口として、長崎の一部を、第二の香港にすることを考え、グラバーが、薩摩藩の西郷隆盛に、要求したという話は、面白い。

この文章なんか、読点、使い過ぎ!ですよね。本筋からは相当逸れていますが、まぁ、そもそも番外編なので。

で、読了した感想は・・・

なんだかよくわかりませんでした。

オビには「十津川警部が辿り着いた、明治維新150年目の決着とは?」とありました。

明治維新、戊申戦争、勤皇・倒幕、会津・薩長・土佐、西郷隆盛・坂本龍馬等々、その昔、日本史で習ったのでしょうけれど、殆ど記憶にありません。

そういえば、40数年前(!)共通一次では世界史と倫理社会で臨んだのでした。

N先生という熱血日本史教諭(N先生が日本史好きになったのは恩師の女性教諭が好きだったからというウワサを聞いたことがありました)がいらしたので、母校では日本史の平均点が高かったような・・・。

倫社で受ける生徒は数人だったので、定年退職したおじいちゃん先生や、22歳の新卒先生が受験指導に当たってくださってました。

(そのおかげ、ではないと思うのですが、100点満点の97点もとれたんですけどね~。)

逸れに逸れてますね。戻しましょう。

出身の土佐でもなく、殺された京都でもなく、長崎に一番坂本龍馬の銅像が多いらしいのですが、それもテレビで福山雅治が竜馬を演じた後からじゃなかったのかしら?

一番大きな銅像がある風頭公園は実家のすぐ近くですが、少なくとも私が暮らしていた20代前半のころまでは、普通の山だったはず。一応、公園としての整備はできてたのかな?桜のシーズンにはお花見は盛んだったかも。

ですが、長崎港を見下ろす坂本龍馬の銅像は・・・まだなかったはず。

ーとこれも本の感想にはなっていませんね。

母は西村京太郎のどこが好きなのかな~~?

読書が好きなのは遺伝していますが、カテゴリーは全然違います。

とりあえず、読了したけれど「懐かしい長崎のあれこれが出てきた」というささいな感動以外は「う~ん、時間の無駄だったかなぁ」というのが正直な感想です。

突っ込みを入れれば、個人情報云々と言われている時代(出版は平成30年)に、入院患者の情報や搭乗者の氏名を教えるなんてありえない、とまず思いましたが、そうすると話を先に進めようがなかったのでしょうね。

西村京太郎さんにはファンクラブもあり、公式ホームページや記念館もありますから、根強い人気があるのでしょう。

面白さがわからない私の方が朴念仁なのでしょうが、文体も、キャラクター設定もストーリー自体も全然合わなかったので、二度と読むことはないでしょう。

母の世界の一端を垣間見ることが出来たことだけが収穫かな。

ファンには怒られそうですが、ごめんなさいです。というしか・・・。

ほかに森村誠一、佐藤愛子、養老孟子、篠田桃紅、樹木希林さんらの本も購入しています。

これらの本もざっと読了後に、送ろうと思います。

休みは明日までなので、今日中に読破しなくちゃ!

ということで、久々のアップです。