ちのっぷすの読書覚書

『!』と思った文章や琴線に触れた言葉のメモ集

世界一周、ひとり旅

世界一周!!

武雄図書館、最近は新刊本コーナーしか寄らないことが多かったのですが、少し時間に余裕があった前々回、ぐるっと館内回ってみました。

と、そこでパッと目を引く赤いチェック柄に吸い寄せられて、近づいてみると・・・

「世界一周、ひとり旅」という魅惑的なタイトル。

さらに「子どもも大きくなったし、出かけよう!」とあるではありませんか!

奥付を見ると、著者は1961年生まれ(私と同学年)で、幼稚園や小学校の先生をされていたとありましたから、プロの物書きさんではないことも親近感を覚えました。

もうこれは借りるっきゃない、とホクホクしながらカゴ(図書館専用のカゴを毎回持参しています)にイン。

その日の夜に少し読み、翌日読了。

最近は読まずに返却する本も多い中、こちらはサクサク読めました。

小学校の先生をされていただけあって、なんだか学級だよりのようなノリの文章で、それも読みやすかった理由のひとつでしょう。

2018年出版ですから、コロナ禍前、ですね。

ご本人も「ラッキーだった~」と思われたのではないでしょうか?

まさかその後数年間、海外旅行どころか、国内旅行ですらできない日々が待ち受けているなんて予想もしなかったでしょうから。

私自身はといえば、2018年当時「子どもも大きくなった」とはいえ、海外旅行、それも世界一周なんて考えてもいませんでしたが、それでも国内旅行には行きたいなと思っていたのでした。

それが新型コロナの蔓延で、すべておじゃん

まぁ、私に限らず、世界中の人の旅行計画はおじゃんになったわけですが・・・。

前置きはこれくらいにして、本文から引用をさせてもらいましょうね。

私が死ぬまでの間に絶対に行って見たい遺跡の一つ、ペルーのマチュピチュについてのくだりです。

 いよいよ南米、待望のペルーへ向かいます。

 心配事がひとつ。一番行きたいマチュピチュの標高です。富士山ですら8合目から高山病になった私。マチュピチュに備えて高地に順応できるように、ペルーでの滞在日数を長くしました。

著者は世界一周は初体験でも海外旅行の経験はあり、国内旅行に至っては経験豊富な方のようです。

共通するのは性別と年齢、子どもが成人しているということだけ。

私は「富士山」も登ったことはおろか、間近に見たこともありません。

ちょっと情けなく思いましたが、今更、ひとと比較して落ち込むヒマがあったら、一歩でも二歩でも先に進んだ方がいいですよね、うん!

高山病対策、これは必須でしょうね。私はちょっとだけ、心臓に不安を抱えているので、特に。

私がマチュピチュに焦がれるのは、半世紀以上前に読んだ、井出ちかえの漫画「エルドラドの伝説」インカ帝国の幻の都がしっかりと刷り込まれているから。(子どもの頃の記憶って本当に凄い!!)

それからナスカの地上絵もぜひ見たい!のですが・・・

 ナスカの地上絵を見るために、まずはリマからバスで4時間半、300kmは走りました。(中略)

 イカ空港からは、小さなセスナ機に乗り換えます。搭乗前に手荷物検査と体重測定がありました。重量制限があるのかな?ツアーメンバーは12人で満員のセスナは、そこからナスカまでの100km、1時間15分間の遊覧飛行の始まりです。(中略)

 飛び回るセスナは、かなりの揺れ、後ろの席の女性は、口元からエチケット袋を離せず、終始辛そう。一方、ふだんから乗り物酔いとは無縁の私はまったく平気・・・。ただ、地上絵は肉眼ではハッキリ見えるものの、写真を撮ろうとすると、遠くて小さいし、セスナが揺れてブレブレ、納得の一枚を撮るのに一苦労です。

バスで300km、さらに揺れる小さなセスナで100km!辛そう・・・怖そう・・・

乗り物酔いも「無縁」なはずだった私ですが、つい最近フェリーで酷い船酔いを経験しましたから、これはもうエチケット袋程度じゃすまないかも。

臭いでほかの乗客に迷惑かえちゃうかも、とまずそこが一番心配になりました。

でもペルーまで行くのなら、ナスカは絶対行きたいですよね。

その昔マリア・ライヘ女史が地上絵の研究してたんじゃなかったっけ?

歩いて調べている女史のドキュメンタリーを見た覚えがあります。(そのころ考古学者に憧れていたのでした。)

いまちょっと検索したら、マリア・ライへドイツ出身の数学者、考古学者とありました。そうね、数学ができないと地上絵の研究はできないでしょうね。

生前の家が《マリア・ライへ博物館》として公開されているそうですから、そこも訪れてみたいものです。

逸れましたが、「アラ還でも、その気になれば世界一周できるんだよね!」と勇気をもらえた本でした。

著者とお話しできたら楽しいだろうな。